おしゃれの正体
おしゃれの定義をしてしまおう
私なりの「おしゃれ」の定義をしてみたいとおもいます。その前に、私はおしゃれではありません。弊社本部の人は知っていますが、私はいつも同じ服装ばかりです。自意識も低いです。そんな私の定義です。
以下、私が独断で定義したおしゃれは3タイプです。
①少数派・先駆者タイプ
大勢の人が身に付けている服、よくあるジャンルの食べ物は、言い換えれば「陳腐化(ちんぷか)」しています。陳腐化というのは「初めはレアだったモノや体験が、流行するにしたがってたくさん供給されるようになり、多数が利用できる環境が整って、目新しくなくなること。」ですね。
まだ流行る前に「これは流行る」と察知して、多数になる前にそれを「自分のもの」として発信する人が「おしゃれ」とされています。世の流れを感じるアンテナが敏感なタイプです。このタイプのおしゃれは、SNSの拡散スピードが増している現代では、陳腐化するスピードも早いので、賞味期限が短い流行をコンスタントに発信する必要があります。
ですから、拡散している間に、少数派タイプのおしゃれは、また少数派のポジションを確保しようと新しいものを探します。これが繰り返される結果、時代は回って、昔おしゃれと言われたものが再評価されたりします。
ノーマルとか定番に満足しない、少数派タイプのおしゃれはこんな構造だと思います。
②定点タイプ
少数派タイプの逆のようなおしゃれですね。時代の流れを追わない。「何が素敵か」「何が重要か」といった自分軸がしっかりしていて、そのモノ・コトへの愛情が深いタイプです。こういうタイプは、時代の流れの中で少数派として再評価されるタイミングがあって、その流れで「おしゃれだ」と言われます。
時代が流れてしまえば、おしゃれという評価はされなくなりますが、本人からしてみれば、そんな評価はそもそも望んでいないので、言い換えれば「大きなお世話タイプ」とも言えます。
③非合理タイプ
とにかく、合理性を求めないタイプですね。そもそも生活というのは合理的にできているのですが、それをあえてしない。丁寧に、手間をかけながら生きるといったタイプのおしゃれさんです。定点タイプにも似ていますが、「何か特定のものに愛着がある」というよりも、合理性に対する嫌悪みたいなものがあるタイプです。大量生産、工業製品、自動化、コスパなどはNGワードです。
ダサイってのは
総合すると「ダサイ」ってのは、上記の3タイプの反意語ですから
「いつも少数派を追っかけている多数派」
「深い愛着を持てる対象や自分軸がない」
「合理的なものばかりを求める」
ってことなんですかね。こうして見てみると「ダサイ=楽な生き方」とも言えるので、別にそれはそれでアリですよね。
男性は定点タイプが多いかも
男性は気に入った店ができると、そこばっかり行く性質がありますし、コレクション沼にハマるのも男性が多いので、男性おしゃれはさんは定点タイプが多いかもしれませんね。私にとって所ジョージさんは②③のおしゃれさんです。
違和感なのかな
まとめると、流動する価値観に翻弄(ほんろう)される大多数の人々にとって、
●少数派の人たち
●時代の流れに翻弄されない毅然とした人たち
●便利になっていく世の中で非合理的な生活をしている人たち
に無意識の「違和感」を感じて、それが心の中で変換されたものが「おしゃれの正体」ではないかと思います。
ただ、あまりにも我々凡人から遠い、別次元の違和感だと、違和感すら感じることなく「?」になってしまうので、おしゃれと評価されるものは「適度な違和感」を感じるモノやコト、ライフスタイルなのかなぁと思います。