2020年11月01日

想像域を残すこと

ものづくり、特に広告のような「伝える」仕事をすると、いつも「想像域をどこまで残すのか」を迷います。
 

想像域のない広告

一から十まで全部説明してある広告、もはや資料的な広告。写真でいうと、こんな感じ。

どんな感じの場所か、何ができるか、そんな情報(フック)を手あたり次第に入れる広告ですね。ゼクシィなんかはこんな写真の集合体です。
 
<メリット>
●世間の方が予備知識を持っておらず、想像することが難しい商材・サービスを広告する際には有効
 
<デメリット>
●写真がダサくなったり胡散臭くなったり安っぽくなったりする
●見た目以上の想像を膨らませにくい
 

想像域がある広告

情報性はほとんどないが、色々と想像してしまう広告。写真でいうと、こんな感じ。

<メリット>
●想像という無限大のリソースを利用できるので、見た人が響いた場合は効果が大きい
●デザイン性が上がる
 
<デメリット>
●想像力がたくましくない人にはまったく響かない
●予備知識がないとなんの写真かすらわからない
 

いわゆるおしゃれなクリエイターさんに依頼すると

感度の高い、いわゆるおしゃれなデザインができるクリエイターさんに依頼すると、後者の、想像域が大きいデザインになるケースが多いです。デザインしているご本人が、感動が高く、想像力も豊かなので、そうしたデザインになるのでしょう。
 

バランスですね

想像力の豊かさは、人によって、伝える物によって、期待値が異なります。ウェディングにせよ、写真館にせよ、消費機会が少ない商売なので、あまりコンテキストを期待しすぎた、おしゃれ広告でもダメですし、説明しすぎる広告で、感度を下げてしまっても、ウェディングも写真もおしゃれを期待されている商売でもあるので、だめです。
 
要はバランスなので、「広告がダサいのは嫌」とか「情報が削られすぎてお客様からクレームが来た」とか、そういう問題が発生した場合でも、極端な例に一喜一憂せず、多数のお客様にどう伝わっているか、をチェックすべきだと思います。