クイーンが流行っていますね・・・

映画「ボヘミアン・ラプソディ」が流行っていますね。宣伝を見ました。
 
映画配給会社で仕事をしている大学の同級生も絶賛していた。
 
ボヘミアン・ラプソディは、みんなご存知、イギリスの伝説的ロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーの半生を描いているそうです。
 
1971年に結成されたバンドですが、誰もが知っている楽曲ばかりなので「あ、これもクイーンなんだ」と思う人もいるかもしれませんね。
 
ファッションが前衛的だったし、歌詞もとても心に刻まれるし、光と影を感じさせるし、世界中で売れたし、フレディの生き様もあまりにも孤独だったと思うので、映画になるべくしてなるような劇的なロックバンドなんですけど、そういうことは、いろんなサイトで書かれていると思うので、割愛します。
 
個人的なクイーンへの思いですが、ビートルズ、ストーンズ、キンクス、フーといったイギリスの4大ロックバンドの影響を受けつつも、アメリカンロックのブルージーさもある楽曲に、抜け感のある伸びやかなフレディの声がすごく立体的で、初めて曲を聞いたときに「すごい!」と思ったのを思い出します。私にとってイギリスのロックはシニカルな歌詞が多く、ちょっと斜に構えた感じが「うーん」なのですが、クイーンはフレディの声のせいかな?スっと耳に入りますよね。
 
とはいえ、、、実は私が好きなのはクイーンのギタリスト「ブライアン・メイ」です。

株式会社創寫舘(そうしゃかん)

 
私は大学時代に軽音楽部に所属しており、インストゥルメンタル(ヴォーカルなし)バンドのギターを担当しておりました。ロック、ヘビーメタル、プログレ、ジャズ、フュージョンなど色んなものをコピーしておりました。楽しかったなぁ。
 
クイーンのデビュー曲に「KEEP YOURSELF ALIVE」という曲があるのですが、あのデジタル加工もしていないのに奥行きのある音と、リフの疾走感が好きで、個人的に弾いていましたね。弾いてて気持ちが良かった。あのレッドスペシャル(ブライアンメイが使っているギターの通称)のレプリカ。欲しかったなぁ。お金がなくて手が出なかったのもありますが、当時の私は90年代ロック・ヘビーメタルをコピーすることが多く、速弾き曲が中心だったので、レッドスペシャルのレプリカだと、音が合わなかったのもあり、断念したんですよね。
 

株式会社創寫舘(そうしゃかん)

 
今見ると手が届きそうですね。無垢材ではないですね。この価格だと。まぁ、いまさら買っても弾く腕はもうありませんが。でも、この映画のヒットで、入手困難になったんだろうなぁ。
楽天市場:クロサワ楽器 May Special (Antique Cherry)
 
ちなみに当時私がメインで使っていたギターはスタインバーガー・エリート(笑)

株式会社創寫舘(そうしゃかん)

ヴァンヘイレンやアラン・ホールズワースの影響をモロに受けるという・・・(笑)
 
これ弾いてブライアンメイ語るな!ってなるかもしれませんが、指が短い私が速弾きするとなると、本当に便利な楽器でした。なお、スタインバーガーは今でも所有しています。今は弾きもしないが、捨てられもしない思い出の楽器です。
 
今思い返してみると、レッドスペシャルのレプリカを買わなかった理由は「本人と同じ仕様ではないから」でした。レッドスペシャルはブライアンメイが、欲しい音を求めて、自分で作った手作りのギター。つまり、ギターメーカーとエンドースして作られたギターではなかったので「似せただけ」というのが、何か気になって、買うのをやめた気がしますね。他のアーティストだったら気にならず買ったかもしれませんが、クイーンですから。クイーンは純度の高い魂のバンドです。それに憧れた人間が「似せたギターを買う」って違うな、と。お前はクイーンから何を学んだんだ、と。だって、ブライアンメイは、求めるギターがなかったから自分で作ったわけで。だったら「俺はこれが好き」というものを購入したほうが、クイーンのファンとして違和感がなかったですね。
 
ギタリストって、今でもそうですけど、とっても目立つ楽器なんです。バンドの中でも花形。でもブライアンメイは、、、控えめなんです。心に残るメロディを独特の歪みを効かせた音で奏でるのに、それをアピールする度合いが、本当に控えめ。大人だなぁと思ったものです。
 
だから、やたら目立とうとするけど下手なギタリスト見ると、ブライアンメイの立ち姿がオーバーラップして、イタく見えてしまって、そういうバンドの曲が心に入らなくなってしまった。
 
クイーンって大きな会場、野外会場が似合うバンドなのですが、そんな大きな会場で、控えめなアクションでも、すごく存在感のあるギタリスト。それがブライアンメイ。イタいギタリストは狭い会場で前に出まくるんだけど、存在感が薄い。
 
クイーンはフレディが中心の歌モノのバンドではありますが、それを支えていたのは、当然、ブライアンメイをはじめとした他のバンドメンバーです。フレディはすばらしいヴォーカリストでしたが、クイーンは決して「フレディ頼みのバンド」ではない。
 
2008年にポール・ロジャースがヴォーカルを務めるとなったときに、ポール・ロジャースのしゃがれたブルージーヴォイスとフレディが対象的だったので、ちょっとミスマッチじゃないかなぁと思いました。でも、これが意外にいい。それは、クイーンというバンドが、確固たるスキルや哲学の上に成り立っているバンドだからこそだと、底力を再認識したものです。
 
なんか、ちょっとキリがないのですが、70~90年代ロックは私のストライクゾーンすぎて止まらないです。それだけに、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観るのに躊躇しています。私の中のクイーン像があるのですが、映画となれば、脚本家のフィルターが通るので、私の認識との差が気になって、映画に入れないのではないか・・・と思うからです。
 
本当にへそまがりで嫌なのですが、久しぶりに気になっている映画です(笑)