シリーズ最終回:まだ道のりは長い

<ブライダル業界を私的に考察する⑩>
 
9回にわたってブライダル業界に対する私の信念を書かせていただきました。
 
それを読んだとある方(ブライダルに長く携わっている優秀な方)から、
「(ブログを読んだけど)、結婚式というのはある種の「定番」が必要。お客様の圧倒数は定番を欲しがっている。ミスできない儀式であり、老若男女、様々な立場のゲストが一同に集まるわけだから。そんな宴会に個性が出すぎてしまって、不快な思いをするゲストが現れる可能性を減らすのは、やっぱり定番ということにもなる。」
という意見をSNSのメッセージでいただいた。
 
その通り。
 
でも、、、論点が違うのです。
 
私は「そればっかりに業界がつきすすむ」「そればっかりを広告が紹介する(そういうシステムを構築している)」ことが良くない、と言っているのであって、定番自体を一度も否定はしていない。
 
私が想像する、実施率が低下してしまったお客様の本音は
オリジナルだリニューアルだと、なんだかんだと言うが、
結局変わり映えのしない、似たような結婚式を押し付けられてしまうかもしれない恐怖。

なんじゃないのかなぁ。
 
意見をくださった方は「ウェディングはバリエーション豊か」だと思っているのいるのかもしれない。そう思っていない私とは出発点が違うので論点がずれるんだろうなぁ。
 
その点に疑問を持つか、持たないか。私は実施率が下がっているから疑問を持たざるを得なかったし、業界の人の多くがいうバリエーションの豊かさが、小手先の豊かさに見えるし、ネタ切れ感や閉塞感をカップルの人たちにも見破られた結果が、今の状態なんじゃないか、という仮説を持っている。
 
創寫舘の結婚式場には「定番」を提供している会場も、もちろんある。でも、それを今後も多店舗展開しようとは、、、なかなか思えない。業界全体の変わり時なんですから。
 
ご意見をいただいた方には感謝したい。こういう意見交換は貴重だ。意見が重ならなくてもいい。交換できればいい。互いにインプットを増やすことが、変わり時に必要な作業だと思いました。